印鑑関連でよくあるトラブル
お持ちの印鑑の種類によって、その意味や責任の重さは異なります。
銀行印の重みはだいたい理解している方が多いと思いますが、実印についてはよく理解しないで持っている方が多いかもしれません。
ここでは実印にまつわる起こりがちなトラブルをご紹介します。
紛失してしまった
実印の役割は、それを持っている人が本人であることを証明することです。
不動産の売買のような重要な契約の際に、本人であることを証明するために実印による押印が必要になります。
その際にその印鑑が確かに実印であることをさらに証明するのが、印鑑証明書です。
実印と印鑑証明書が揃って初めて、効力が発生します。
もしどちらかを紛失したらどうなるのでしょうか。
非常にリスクが高くなることを予期しなければなりません。
実印と印鑑証明書が揃えば本人であることを証明できますので、第三者によって悪用される可能性ができるからです。
自分の知らないうちに借金の連帯保証人にされていたり、借金の借主本人にされたり、車や不動産の購入や売却を勝手にされたり、といった大きな被害を受けることになるかもしれません。
近年では、偽造技術が進歩しているので、片方だけでも紛失したら危ないと考えたほうが良いでしょう。
実印の偽造、印鑑証明書の偽造、どちらも一方があればできてしまうからです。
そして、身分証明書までも紛失してしまったら、さらにリスクが高まります。
あの人に預けていたのに…
実印も印鑑証明書も本人が管理し保管することを前提にしています。
分散して保管しようと思って、家族や親族に預ける方がおられるようですが、それは危険性が高くなるので避けるべきです。
預かっている家族や親族が何者かに騙されて、印鑑証明書を手渡してしまう、大きな契約をしてしまうことは、起こらないとは限りません。
オレオレ詐欺の標的にされることもあるかもしれません。
印鑑証明書と実印が合わないこともある
このケースは意外と多いようで、大事な場面に臨んではじめて気付くことになるものです。
主には印鑑のほうに問題があり、印鑑証明書の印影と一致しないことによるトラブルです。
実印だと思っていたが他の印鑑と取り間違えた、ということならまだ何とかなるでしょう。
しかし、印面が摩耗または欠けてしまって印影が変わってしまうと、印鑑証明書と一致しないことになり大変困った状況になります。
他にも、印鑑登録証（カード）を紛失するのも危険です。
印鑑登録したときに発行されるカードで、このカードさえあれば他人でも印鑑証明書の交付が可能になります。
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