実印の悪用を予防するには
実印を作ったならば悪用されないように十分注意して扱うことが大切です。
一度登録すると法的な効力をもつ印鑑になるわけですから、保管場所や持ち運びは用心に越したことはありません。
ではもし実印が悪用されるとどんなことになるのでしょうか。
何がどう困るのでしょうか
典型的なのは、借金の連帯保証人や借主本人とされてしまうことでしょう。
または住宅や自動車の購入・売却を本人が知らない間に行うなどです。
文字で読んでいるだけではその衝撃は分かりにくいですが、もし本当に経験したら相当なショックで立ち直れなくなるかもしれません。
それに住宅の場合は生活の基盤がなくなることになりますから、家族全員が大きな影響を被るでしょう。
そしてご自分に対する信用がなくなってしまうかもしれません。
片方だけでも紛失したら…
実印の効力は印鑑証明書が揃うことによって本来の意味を持ちます。
ですから、実印だけ、印鑑証明書だけ盗まれてもすぐには被害とはならないと見なされていました。
しかし、最近では紙に押された印影さえあれば、そこから実印のコピーを作ることは技術的に可能な時代になっています。
3Dプリンターの登場でそれが現実味を強く帯びるようになっています。
ですから、実印か印鑑証明書のどちらか一方でも紛失したなら注意が必要です。
印鑑証明書だけでは大丈夫とは言え、そこの印影をもとに偽の実印を作ることができれば、実質的には2つのアイテムが揃うことになってしまいます。
悪用を予防するには
できる予防策として考えられるのは、もしもどちらかを紛失してしまった場合は、登録した自治体の役所に行って、印鑑登録の廃止および変更手続きをしましょう。
そうすればもとの実印は無効になるので、悪用される心配がなくなります。
悪用されてしまった後の場合は、契約などを無効にするのは難しいですが、役所で手続きしておけば、後日裁判になったときに効果を発揮するかもしれません。
いずれにしても紛失しないのが一番ですから、よく管理しましょう。
もし盗まれたり騙し取られたりしたときは、警察署に被害届を出しておきましょう。
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紛失した時の手続き