印鑑のいろいろな形
ポピュラーな丸形
お手持ちの印鑑の形は何でしょうか。
多くの人は丸形の印鑑の場合が多いのではないでしょうか。
印鑑の形そのものには特に規定はありません。
実印として印鑑登録する場合は一定の条件を満たしている必要があります。
一辺の長さが8ミリの正方形より大きく、25ミリの正方形より小さいものと定められています。
この大きさに収まるものであれば形は何でもよいわけです。
多くの人たちが普段使いにしているのは、丸形が圧倒的に多いと思います。
かつては楕円形のものに人気があったようですが、現在よく売られている印鑑は大量生産しやすい丸形が多いからでしょう。
格式を感じさせる角形
その次に多いのが四角い角印です。
実印用にこちらを選ぶ方も多いと思いますが、主には官公庁などの「公印」として使われる印鑑は角印が使われます。
日本にとって印鑑のルーツである中国では今でも角形のものが主流で、丸形のものは少ないようです。
意外なことに
角型や丸型以外にも、例えば「三角形」の印鑑というのもありかもしれません。
少し奇抜ではありますが、他にはない個性的な実印としてならば三角形も意味があると思います。
実は押すときに一番安定する形状は三角柱です。
印鑑を握るとき、親指、人さし指、中指で三角形がつくられるので、三角形の印鑑なら最も安定して持つことができます。
ちなみに鉛筆が六角柱であることが多いのは3の倍数で安定して持つことができるからです。
その形状に意味はあるか
丸形の印鑑は個人利用のために使われることが多い一方、角形のものは官公庁や社印などの公式なものに使われます。
また個人の実印として箔をつけるために角形を利用する方は少なくないでしょう。
実は官職印や公職印は角形を使うことが定められています。
しかもその役職によってサイズまで決められていて、例えば部長は30ミリ、課長なら23ミリとなっています。
つまりこうした印鑑には丸形は使用不可ということです。
印鑑は中国から日本に伝わってきた文化ですが、その時代からの流れで印鑑は角形が伝統的に使われてきました。
戦国時代になると、各地の大名が自分の権威をあらわすために印鑑を作るようになりましたが、その中で大型の丸形のものが使われるようになっていきました。
これらのほとんどは個人的な印、つまり「私印」だったので、その後の時代に一般に普及していった印鑑は、現代のような丸型のものが普及していったようです。
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