シャチハタは印鑑か
印鑑に朱肉の役割をするインクが内蔵されているものは、シャチハタとしてよく知られています。
毎回朱肉をつける必要がなく手間が省けるので一般によく使われています。
押印の仕組み
仕組みとしては印顆の中にインクを内蔵し、押印すると印面から染み出すようになっています。
こうした仕組みを考えるとスタンプに近いものといえます。
連続して繰り返し押印できるところがまさにスタンプですね。
事務処理を合理化するための方法として活用されることが多いと思います。
印鑑として使えるか
シャチハタ印は正式な文書には用いない方がよいとされています。
印面はスポンジ状の多孔質ゴムでできているため耐久性が低く経年変化しやすいので、長期間保管するような文章の押印には向いていないからです。
文書の印影と同じ印影を繰り返し出すことができなければ、信用できる印鑑とは認められません。
保険の加入時や銀行印の登録などの場面で、ほとんどの場合不可とされています。
印鑑登録をして実印とすることも難しいでしょう。
実印を作りたい場合や銀行印を作りたい場合は、手彫りか機械掘りの印鑑を用意しましょう。
とはいえシャチハタ印は印鑑ではないわけではありません。
宅配便や郵便物などを受け取った証拠として印を押す時にシャチハタでも十分認められます。
この場合は単に「受け取りました」という意味の印鑑として使えます。
また社内書類などで、「確認しました」「承認しました」という意味で使われることも多いでしょう。
シャチハタ印はサイン代わりに押印するための印鑑にとどめておきましょう。
名前の由来がある
ところで、シャチハタという名前の由来をご存じでしょうか。
「シャチハタ」は名古屋にある印章スタンプ製造会社の名前であり商標名です。
この会社のマークが以前は名古屋城の金鯱にちなんで「鯱旗(しゃちはた)」だったからです。
それをブランド名に使うようになり今に至るそうです。
普段何気なく使っている用語も実は商品名・会社名だったりすることが多いですが、これもその一例ですね。
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実印と三文判の違い