法人印の書体
印鑑の書体というのは主に4種類あります。
篆書体、印相体、隷書体、古印体です。
書体については「印鑑の書体選び」のページでご紹介しました。
偽造されにくいことが大事
法人印ではどんな書体が好まれるのでしょうか?
法人印、個人の印鑑を問わず実印で使うには偽造されにくい書体が一番です。
偽造されにくいという点では、防犯の観点から篆書体、印相体は複雑なので実印、銀行印に適しています。
皇帝の命令で作られた
篆書体は書体の中で最も古く、秦の始皇帝の命により約2300年前に編纂されたものです。
漢字の象形文字からできており力強い風格があります。
枠が太いため落とした時に枠が欠けることの防止になります。
特に男性に人気のある書体です。
篆書体の亜流として「太枠篆書体」という書体もあります。
太枠篆書体は印鑑の枠を太くし、中の文字を細くした書体です。
篆書体よりも軽やかに見えるため、太枠篆書体は女性に人気があります。
縁起が良いとされる
印相体は篆書体から発展したもので力強くもあり柔らかさを感じる書体です。
こちらも文字が枠に接しているため、枠が欠けることの防止になります。
印相体は上下左右斜めと八方に末広がる書体であるため、「八方篆書」また「吉相体」とも言われ縁起が良いとされています。
印相体にもいくつかバリエーションがあります。
印相体は女性に人気のある書体です。
印相体は稀に役所で文字照会ができずに登録できない場合があります。
そのような場合は印鑑販売店に連絡すれば対応してくれます。
判読のしやすさなら
認印には、読みやすく誰の印鑑か判りやすい隷書体、古印体がよく選ばれます。
印鑑の書体として、上述の4種類の他に楷書体があります。
楷書体は日本のどこでも見かけるおなじみの標準書体です。
印象が優しい行書体や草書体
ほかにも書道でおなじみの、楷書体をくずした「行書体」、行書体をさらにくずした「草書体」もあります。
「草書体」は読みにくいため認印としては使いにくいのですが、個性的であるため、会社というよりも個人の実印、銀行印として選ぶ人もいます。
「行書体」、「草書体」は印象が優しいため女性に人気のある書体です。
内と外で違う書体にできる
さて、会社実印、銀行印には内枠と外枠があります。
外枠には会社名、内枠には役職名が入ります。
これら内枠と外枠を別の書体で作成することは可能なのでしょうか?
はい、可能です。
例えば、外枠に篆書体、内枠に印相体を入れるケースもあります。
そのようにすることによって、より個性的な印鑑を作ることができます。
しかしこのように印鑑に書体を混ぜる手法は、ネット通販では扱っておらず、印象専門店での取り扱いになります。
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法人印3点セット