実印のスペアは作れる?
家の鍵のスペアキーを作るように、実印のスペアを作ることはできるのでしょうか。
結論から言いますと、実印としてはスペアを作ることはできません。
なぜスペアを作れないのか
通常の認印であれば、法的な効力が弱いので何本でも所有することができます。
しかし、実印の場合は法的な重みが大きく異なります。
実印は本人に代わって本人であることを証明できるという、大きな力を持っています。
また、実印となるには自治体に印鑑登録することが必須ですが、自治体としては一人の個人に対して複数の印鑑を登録することを認めていません。
リスクが利便性よりも高い
もし、複数の実印があるとリスクが高くなるのではないでしょうか。
盗難や成りすましのリスク、押印した印影がどの印鑑なのか分かりにくくなり混乱する、などです。
いずれにしても、本人は一人、名前も一つなのですから、それを証明する実印も一本のみということです。
実印の変更はできるのか
実印の印鑑を変更することは可能でしょうか。
印鑑登録した実印を自治体の窓口で廃印手続きをしておけば、別の印鑑を新たな実印として登録することはできます。
ここまでは個人の実印の場合でしたが、法人の実印の場合は例外があります。
法人の場合は例外もある
法人の実印、つまり代表者印は基本的には一つしかありません。
会社の代表者はふつう一人だからで、ここは個人の実印と考え方は同じです。
しかしながら、会社によっては代表者が複数立てられているケースもあります。
例えば、共同代表や共同経営者などの場合です。
印鑑登録はそのような場合にも対応していて、複数の代表者それぞれが別々の代表者印を持つことを認めています。
いずれの代表者印も会社の実印としての効力を持つことができます。
もちろん代表者同士で意志が一致していることが大前提になるでしょう。
一本の代表者印だけで、会社に大きな影響を及ぼす決定ができるからです。
例外的なケースはありますが、基本的には実印のスペアはあり得ないということになります。
実印は印鑑証明書と別の場所に大切に保管しておきましょう。
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