日本でなくても印鑑は使える?
日本人にとって印鑑は生活の一部として浸透しています。
子どものお手伝いで受け取り印を押したりした経験もあるかもしれませんね。
ポンと押せば、小さな子どもでもできるほど手軽だからです。
では、海外では印鑑は通用するのでしょうか。
日本の印鑑は外で通用するか
韓国や台湾では今も文化はあるようですが、本家といえる中国ではすでに過去のものとなっているようです。
そしてヨーロッパやアメリカ圏では印鑑は使われていませんし、普通の人々は印鑑やハンコというものがあることすら知りません。
サインをすれば本人確認が完了なので印鑑がなくてOKなのです。
本人による肉筆なのでそのほうがよっぽど証明になるといえばそうですね。
ですから、日本の印鑑を持って行っても、珍しがられるぐらいで実用的なものとして使う場面はないでしょう。
印鑑の起源はなんとメソポタミア
人類史上、最初期の印はメソポタミア文明のころの粘土に押した印章だと言われています。
そこから東へ西へ伝えられ、東の中華文明を経由して日本に伝わったと考えられています。
一方、西のヨーロッパ文明へも伝えられたはずですが、押印の習慣は残らなったようです。
かつて手紙に「封蝋」で封をする習慣がありましたが、蝋を押し付けるためのスタンプが印章の名残だったのかもしれません。
東アジアの印鑑事情
中国
本家といえる中国では日本のような印鑑登録制度が作られることもなかったので、印鑑で法的に証明する習慣はないそうです。
生活の中でほぼ使われていませんし、今はせいぜいお土産物として印鑑が作られているくらいです。
韓国
韓国では日本と同じような印鑑登録制度が近年までありました。
正式なもの以外の場面で捺印をすることはないそうですが、ハングルでも漢字でもOKでした。
しかし国家レベルで偽造防止やペーパーレス化を推進した結果、2014年には印鑑制度を廃止していまいました。
ですから韓国に日本の印鑑を持って行っても今ではあまり意味がないですね。
台湾
台湾では今も日本と似た印鑑登録制度が残っています。
日本と違うのは、入れる名前は必ず「姓名」セットにするということです。
苗字だけ名前だけの印鑑は、印鑑としての意味がないと考えられているからです。
ですから、日本から持っていくとしたら実印のように姓名が入っているものである必要があるということです。
印鑑は日本以外ではほとんど出番がないようなので、大切に保管しておきましょう。
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