珍しい印鑑たち
世の中には普通のものと違う珍しい印鑑もあります。
そのいくつかをご紹介しましょう。
理にかなった三角形
印鑑の形状が珍しいものとして、三角形のものがあります。
一般的に円形や四角形のものがほとんどですが、他のものと差別化するために三角形を選ぶ人もいます。
なかなか使う人はいないので、使っているととても珍しがられると思います。
円形、四角形、三角形で最も安定して押しやすいのはどれでしょうか。
印鑑を持つときに、親指と人差し指そして中指の三本の指を使いますよね。
三本の指で最も持ちやすいのは三角形です。
またあらゆる多角形の中で最も安定しているのも三角形なのです。
ちなみに、写真撮影で使うカメラの三脚の足がその名のとおり三本なのは、たとえ岩場のような場所でも3点だと安定して立てることができるからです。
一本、二本でも良いのですが自立できるのは三本以上なので三脚となっています。
希少な素材
素材が珍しいというパターンを見てみましょう。
象牙の印鑑は高級な印材として利用されていますが、シベリアの永久凍土から見つかった「マンモス」の牙を使った印鑑もあります。
近年の地球温暖化により永久凍土が融けてきて見つけることができるようになったためです。
材質としては象牙に近く、色は象牙と比べてやや白みもしくは黄色みがかっているのが特徴です。
大昔に絶滅した動物の牙ですし、印材として使用できる数は限られているので、大変希少価値があります。
別の材質として注目されているのが香木です。
香木とは木そのものが持っている香りを楽しめる木材のことです。
お風呂、枕、石けん、精油などによく使われているヒノキを使用した印鑑が人気です。
ヒノキは癒し効果のある香りだけなく、きめ細かな年輪も美しいため日本人に古くから愛されています。
レトロスタイル
そのほかに「ダルマ印」というのもあります。
現在ではとても珍しいものですが、江戸時代から明治初期にかけては一般的なスタイルの印鑑でした。
要は朱肉付きの印鑑なのですが、いわゆるシャチハタと違うのは、自分で印鑑に朱肉を当てる必要がある点です。
印顆にキャップが付いていて、その先に朱肉入れが一体化しているのが特徴です。
横から見るとダルマのように見えるのでダルマ印と呼ばれています。