印鑑文化はなぜなくならないのか?(2) 代理できてクール
印鑑文化がなくならない理由として、印鑑がなくなると困る人たちがいる、ということもあります。
印鑑がなくなると困る人たちとは、つまり印章業界です。
印章業界の規模は3000億円、印鑑を販売する店舗は1万軒以上あると言われています。
印鑑を廃止すると印章業界が潰れてしまいます。
そして印章業界がつぶれて得をする人はいるのでしょうか・・特に思い当たりませんね。
誰も居ないわけです!ですからこの印鑑文化をわざわざ廃止する必要性が無いわけです。
廃止の動きはあったが
1997年の「押印見直しガイドライン」のときも印章業界が反発し、特に印鑑の日本一の生産地である山梨県ではかなりの陳情が国会議員に寄せられたようです。
業界の反発が激しく、押印見直しについては議論が進むこともなく今日を迎えています。
印鑑の優れている点
印鑑には静脈認証などの認証方法に比べてメリットもあります。
静脈認証などの認証方法については本人確認という意味では間違えようのない厳格なものでしょう。
しかし、本人に変わって手続きをする、という点では印鑑のほうが優れています。
例えば、仕事で銀行に行けない夫のために代わりに通帳と印鑑を持って妻が銀行に手続きに行くことができます。
もしこれが静脈認証であれば絶対本人が行かなければならないわけです。
会社印にしても社長がいつも役所や銀行に出向くことはなく、社長が任命した然るべき人が会社印を押印する責任を負っています。
クールジャパン
世界から見れば独特である印鑑文化ですが、外国人からは「クール」であるという感想が多く聞かれます。
もちろん日本に住んで印鑑の重要性を知ると、サインだけで済んでいた頃よりも面倒だと感じるでしょうが、印鑑を押すという行為は「クール」だそうです。
印鑑文化は「クールジャパン」の一部、というわけです。
印鑑は社会人になったときや結婚のときに「実印、銀行印、認印」3本セットを送る風習もあります。
日本の贈答文化にも深く関わっているわけですね。
そして今ではネットでお手軽に自分だけの印鑑を作ることができます。
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