印鑑の素材解説(角・牙(2))

印鑑の素材解説(角・牙(2))

このページでは象牙以外の印鑑の素材「角・牙」をご紹介します。

 

黒水牛

 

黒水牛はベトナムを始めとする東南アジア諸国から輸入される水牛の角です。

 

印鑑の他に包丁の柄、ボタン、箸としても使用されます。

 

品質と価格のバランスが良く、角・牙素材の中では最も人気があります。

 

水牛の角にも象牙と同じく部位によってグレードが分かれます。

 

水牛の角には芯があり、芯がしっかり入った印鑑は「芯持ち材」と言われ、丈夫で割れにくい特徴があります。

 

「芯持ち材」を使った印鑑には頭部に針で突いたような点があります。

 

全く着色しておらず、天然の黒水牛の角をそのまま加工したものは「純天然黒水牛」と呼ばれます。天然素材の風合いが非常に美しい印鑑です。

 

黒水牛の印鑑は3000円位から、純天然黒水牛の印鑑は4000円位から手に入れることができます。

 

牛角(オランダ水牛)

 

オランダ水牛というのはオランダの水牛ではありません。原産地はインドネシアです。

 

インドネシアが300年にわたってオランダの植民地であったことからこの名称がつけられています。またアフリカの水牛もこの種類です。

 

牛角は深い灰色から白に近い飴色に至るまで様々な色、模様を持つ印材です。
牛角も象牙と同じく中心部分の組織が緻密で割れにくくなっていますので印鑑には芯の部分が使われます。

 

牛角は3500円位から手に入れることができます。

 

牛角を染料とコーティングでカラフルに仕上げた「ルミネクルール」という印鑑も特に女性の間で人気があります。

 

黒水牛も牛角も人間の爪と同じくタンパク質でできていますので、乾燥が大敵です。

 

植物性オイルで時々拭いてメンテナンスするようにしましょう。

 

マンモス

 

え、あの氷河期に絶滅したマンモス?と驚かれると思いますが、マンモスの牙はシベリア、ロシア、アラスカ、ユーコンで数多く発掘されており、印材としても活用されています。

 

材質は象牙と同じで、長い時を経てきたものですので強度についてはお墨付きです。

 

すでに絶滅したマンモスの牙はワシントン条約の規制対象外ですので、象牙の代わりに多く輸入されています。

 

象牙よりも黄色がかっているものが多く、高級感には象牙に一歩劣りますが、歴史ロマンといいますか1万年前のマンモスの牙で印鑑が作れるという希少価値で人気の素材です。値段は1万円程度からあります。

 

 

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